occasionalのブログ

日々の暮らしのなかで、ちょっとうれしかったこと、あれっと思ったことなど

閃輝暗点を経験したことがあります 芥川龍之介『歯車』








閃輝暗点を経験したのは一度だけ。びっくりしました


難しい名前ですが、目の前に光る歯車が見える


という現象です。


ウィキペディアによれば、


「閃輝暗点(せんきあんてん)もしくは閃輝性暗点(せんきせいあんてん)とは、
片頭痛の前兆現象として現れることが多い視覚の異常で、
定期的に起こる場合が多い。


英語名は『片頭痛の先触れ』を意味する『Migraine aura』(マイグレイン・オーラ)。
Scintillating scotomaとも言う。



芥川龍之介の小説『歯車』のなかで、
龍之介が激しい頭痛と共に目にしたと記述している「歯車」は
この閃輝暗点だと言われている。」


ということです。





心底びっくり。論文提出後のほっとしたある日、突然歯車が


もう10年以上前ですが、大きなプロジェクトの論文を提出し、


査読が通ったという連絡を受けたあとに、起こりました。


私は、研究者なので、論文の行方は非常に重要です。


査読通過ということは、ジャーナル掲載決定にほぼ近いので、


ほっとした直後ですね。









白い壁の前に大きな光る歯車がくねるように出現




そんなある日、


椅子から立ち上がると、突然、輝きながら目の前に一連の歯車が現れ、


くねるように動いています。


視野のほとんどを占めるくらい。大きいです。


そのスキマから、向こう側の現実にあるもの、壁やドアなどがちゃんと見えています。




        ウィキメディアコモンズ






こ、これは。芥川龍之介の歯車?



とすぐ思いました。


何分ぐらい続いたのか分かりませんが、ごく短かく、


たぶん1分ていどでしょう。


ひとりだったので、誰かに様子を聞くこともできませんでした。


いやあ、びっくりしましたよ。




急いで近所の眼科に行きました


保険証を引っ掴んで、歩いて10分くらいのところにある眼科に


駆け込みました。


「閃輝暗点でしょうね」


との診断。



片頭痛を伴うことが多いということで、


たしかに少しして頭痛がし出しました。


もう先生の話の詳細は覚えていないのですが、


それほど心配することではなく、


もし何かあったらもう一度来てください


くらいの感じだったと思います。




ウィキによれば血流が関係ある?


ウィキペディアによれば


「脳の視覚野の血管が収縮し、一時的に血の流れが変化するためと考えられている」


と書かれています。


ふーん


という感じですね。




その後一度も起こりません


あれから10年余が経ちましたが、


後にも先にも、この1回切りです。


よほど、論文通過か否かが、心に重くのしかかっていたんだなあ。



先日、芥川龍之介の『歯車』がちょっと話題にのぼりましたので、


過去の体験を思い出しました。


本当にびっくりの現象でした。



ではでは。